診療時に災害が起こることを想定してできる防災対策を考えたいです
災害はいつ、どこで発生するか予測することはできません。
歯科医院を含む医療機関は、日頃から防災対策を徹底し、万が一の事態に備えることが重要です。
ではまずどんなことをしたらいいのでしょうか?
今回は、防災危機管理者の資格をもつ筆者が考える、平時の今こそやっておくべき歯科医院の防災対策を5つご紹介します。
歯科医院関係者の方はぜひ最後までご覧ください。
歯科医院だけでなく、自宅の防災対策にもつながりますのでぜひ共有されてください
歯科医院の防災対策5つのポイント
歯科医院の防災対策で行うとよいのは、次の5つです。
- ハザードマップの確認
- 災害時の対応を全員で共有
- 非常口や避難経路に不要なものが置かれていないか確認する
- 固定できる備品は固定する
- 不要になったものやごみは速やかに処分する
具体的にお伝えします。
①現在地のハザードマップを確認する
まずはじめに行うことは、いま歯科医院がある地域のハザードマップを確認します。
ハザードマップにはいろいろ種類があります。
地震、洪水、土砂災害、液状化の恐れがある地域などが市町村によって毎年情報発信されています。
どのような被害が想定されているのか、それを踏まえたうえで、歯科医院内の防災対策を考えたり、避難経路や自宅までの帰宅経路を考えておくといざという時に落ち着いて行動できるようになります。
②災害時の対応を全員で共有する
歯科医院の地域でどのような災害や被害が想定されるかを念頭に置いたうえで、
・大雨警報時の診療を行うか否か
・地震時の患者様対応や、スタッフの帰宅についてどのように行うか
・大災害後の診療再開の目途
・歯科医師会の災害時の見解の確認
などを決めて共有しておくことをおすすめします。
③非常口や避難経路に不要なものが置かれていないか確認する
外へ避難する出入口や、一時的に院内であつまる場所(待合スペースが多いかと思います)、廊下などがモノでふさがれていないか、備品がはみだしていないかを確認します。
非常口あたりに一時的に在庫が置かれていることも多いと思いますが、できるだけ速やかに収納場所への移動を行うことを推奨いたします。
非常口や避難経路がモノでふさがれ、現場で火災が起こり逃げられずに亡くなる事故も過去に多数起こっています
④固定できる棚や備品は固定する
収納棚や大きな医療器具、備品など固定できるものがあれば、固定してできるだけ落下を防ぐのが有効です。
テレビなども耐震ジェルや落下防止チェーンなどの利用で落下や破損を防ぐことが期待されます。
固定できないものや重いものはできるだけ下段に収納することをおすすめします。
⑤不要になったものやごみは速やかに処分する
すでに使わなくなった資料や備品、段ボールやいっぱいなったゴミなどは、指定日などに定期的に処分することで、すっきりとした職場を維持することができます。
いつか時間ができたらまとめて捨てよう、そう思って先延ばしにすることで、実際大きな災害が起こった際に不用品が飛んできてケガをしたり転倒したりする可能性があるだけでなく、
ライフラインが止まると「ごみ収集も止まる」ため、ゴミを出したくても出せずに院内で保管をしなくていけない状況が続きます。
診療再開に向けて落下した備品の片付けや掃除などできれいにしても、多くのごみがあることで再開の遅れや大きなストレスにつながることも予想されます。
そのため、不要になったものやごみは速やかに処分することはとても大事なことと言えます。
おわりに
いかがでしたか?
今回は【今日からできる】歯科医院の防災対策5つのポイントについてお伝えしました。
歯科医院は災害発生時に、患者様やスタッフの命の安全を守るだけでなく、地域住民の口腔ケアという重要な役割を担うことが期待されます。
災害はいつ起こるかわかりません。
災害発生時にその機能を発揮するためには、日頃から防災対策をしっかりと行うことが不可欠と考えます。
今回の記事が、いざという時に落ち着いて行動できる機会になりましたら心から幸いです。
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